ニキビ治療薬 (2) ベピオゲル

 ニキビ治療薬(1)で書きましたが、ニキビ治療薬の塗る順番は複数あります、その原因はニキビ治療薬を薬と捉えるか、化粧品と捉えるかにより、変わってくるようです。  

    しかし洗顔そしてスキンケアここまではお薬の前に塗るというのは鉄板のようです。


 ディフェリンゲルの主成分であるアダパレンはレチノイン酸受容体に選択的に結合し、表皮角化細胞の角化を制御することでニキビの形成を抑制します。 

 

  アダパレンの特徴の一つに皮膚をほとんど通過しないということがあります。  つまりその副作用は、塗布した局所にとどまり、全身性の副作用は殆ど心配ありません。

 

 さて、本日はベピオゲルについてです。   


     ベピオゲルは日本では2015年発売でディフェリンより、更に新しいお薬です。

  その主成分は過酸化ベンゾイルで強い酸化作用を持つ化合物で酸化作用に基づく殺菌作用を示します。 

  

  過酸化物の効果ですが、化学の実験で過酸化水素を扱った方も多いと思いますが、化合物中の余分な酸素が、接触したものを酸化させ、殺菌作用や、漂白作用を促します。


  ベピオゲルはこの効果を利用して、皮膚に対し、アクネ菌の死滅の促進、角質のターンオーバーの促進作用を示します。


  殺菌作用ですが抗生物質の様な生物学的な殺菌作用と異なり、物理化学的殺菌作用によるものなので、耐性菌の出現を気にする必要がありません(傷口に塗るオキシドールと同じ殺菌作用)。 

  代表的な副作用は、過酸化物の強い刺激性に起因する接触性皮膚炎です。  


  ベピオゲルの良いところは抗生物質等他のニキビ治療薬との併用が可能というところではないでしょうか?


薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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