ステロイド製剤の塗り薬(その6)たくさん種類のあるリンデロン

リンデロンとは

リンデロンはステロイドの塗り薬としてアトピー性皮膚炎によく使われる塗り薬です。


リンデロンには、リンデロンV、リンデロンVG、リンデロンDPと多くの種類があり一般の人にはわかりにくい塗り薬です。


有効成分

リンデロンV   ベタメタゾン吉草酸エステル

リンデロンVG  ベタメタゾン吉草酸エステル+ゲンタマイシン硫酸塩

リンデロンDP  ベタメタゾンジプロピオン酸エステル


リデンロンはベタメタゾンの商品名(塩野義製薬)ですが


リンデロンVのVはValeric acid(吉草酸)のVで強い効果を持つステロイド剤です。

リンデロンVGのGはGentamicin(ゲンタマシン)のGでリンデロンVに抗生物質を加えて細菌感染の恐れのある個所に用います。

リンデロンDPのDPはDipropionic acid(ジプロピオン)のDPで効果は吉草酸エステルであるリンデロンVより強い効果を示すステロイド剤です。


効果

ステロイドの効果は強いほうから

I  最も強い  デルモベート、ジフラール、ダイアコートなど

2 非常に強い アンテベート、トプシム、リンデロンDP、ネリゾナ、マイザー等

3.強い    メサデルム、ボアラ、リンデロンV、フルコート、メサデルム等

4.中程度   リドメックス、レダコート、キンダベート、ロコイド等

5.弱い    プレドニゾロン

上記5つに分類されますが、


リンデロンDPは非常に強いにリンデロンVは強いに分類されます。

エステルの種類が変わるだけで、効果もかわります。


一方リンデロンVGはリンデロンVとゲンタマイシンの合剤です。



最後に

リンデロンにはリンデロンAという塗り薬もあります。  この薬は弱いに分類され、目や耳などに用いられる薬です。


今回その使用法が特殊なので最後にで紹介しますがリンデロンAの主成分はベタメタゾンリン酸エステル+フラジオマイシン(抗生物質)です。


商品名は、製薬会社がよく売れるように、自由に名前を付けることが可能ですが、リンデロンという商品名は紛らわしいので注意が必要です。



薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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