ステロイド製剤ってなんであんなに名前がいっぱいあるの?

ステロイド製剤の塗り薬には多くの商品名があります。


例えば、デルモベート(クロベタゾールプロピオン酸エステル グラクソスミスクライン)は1979年4月に発売されたclassⅠ(strongest)に属する強力なステロイド製剤ですが、



マイアロンの商品名で佐藤製薬、日本ジェネリック、日医工、前田薬品工業

マハディの商品名でわかもと製薬、ラクール薬品、協和新薬、東光薬品工業

ソルベガの商品名で久光製薬

デルスパートの商品名で日医工、池田薬品工業

デルトピカの商品名で岩城製薬


以上多くの商品名でジェネリック製剤が発売されています。


また、現代風にクロベタゾールプロピオン酸エステル0.05%「タイヨー」の商品名で武田薬品、武田テバファーマから発売されているものもありますが、一般名表記のジェネリックは1社だけです。


かつての医薬品の特許は、物質特許というよりは、製法特許に近い特許でした。  しかし、知的財産法の改正により、その知的財産権は強く守られることとなりました。


知的財産権に関して、いまほど厳密ではない時代のジェネリック医薬品(2000年以前)はデルモベートに見られるように、それぞれ違う商品名をつけて異なる製剤的な工夫をして販売されていました。


現在では、ジェネリック薬は先発薬と同じ効能効果であることを、国が承認したものが販売されています。


アメリカなら、FDAが日本の場合は厚労省が、オレンジブックを出して同じであることを公にしています。


しかし、かつて、知的財産権があまり厳しくない時代には、後発薬を出す会社は、先発薬の市場を脅かすために、わざと製剤的な工夫をしたものを製造し、ブランド化して販売していました。


また当時は、ジェネリック薬には粗悪な商品を出す会社もあったので、後発薬メーカーもブランド名を大切にしていました。


そのため、2000年以前に発売されたジェネリック薬はそれぞれバラバラの名前が付けられていました。


最後に

知的財産権の強化はアメリカの経済弱体化を食い止める目的でカーター、レーガン両大統領により徐々に強化されてきました。


現在、先端技術の漏えいについて米国と中国で摩擦が起こってきていますが、国防と絡めず、経済問題として解決を図ってもらいたいものです。



薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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