急速に進歩している吸入剤について(その9)

本日は、こんにち増加してしている配合剤についてです。


①フルタイド™はフルチカゾン(ステロイド)単独の1成分系


②アドエア™はステロイドとβ2受容体刺激薬の2成分系


③デリルジー™はさらに抗コリン薬を追加した3成分系


②、③には複数の成分が含まれています。


かつて、日本の厚労省は、欧米では認可されていた配合剤を承認していませんでした。


15年ほど前から日本でも認められるようになりましたが、残念ながら日本発の優秀な配合剤というものはほとんどありません。


降圧剤や糖尿病にも多くの配合剤がありますが、、、、、、、、、、


すでに特許の切れかかった新薬を配合剤にしてその寿命を延ばす。


配合剤のスタートはそんな感じでした。。。。。。。。。。。


特許切れのいわゆるジェネリック薬を組み合わせて、既存の薬より効果の優れた薬を作る。


「言うは易く行うは難し」


いわゆる新薬(新有効成分含有医薬品)でも既存の薬とほとんど変わらない???


ものも多い


デリルジー™のインタビューフォームを見ていると、この薬が医療現場からできてきた薬であるということがよくわかります。


試験管内⇒動物実験⇒臨床試験⇒新商品


通常の新薬の順番ではなく


既存の薬の組み合わせ⇒臨床試験⇒新商品


という順番であることがわかります。


研究所の仕事は、製剤の製造と、薬効の裏付け(動物実験)、安全性試験(動物実験)等



つまり後追いです。



最後に、これらの優れた配合剤には新薬並みの薬価と新薬並みの使用制限が加えられています。


研究所だけが、優れた新薬の種をもっているわけではないことを痛感します。


薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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