ニキビ治療薬(7)テラコートリル軟膏
本日紹介する、テラコートリル軟膏は、抗生物質オキシテトラサイクリンとステロイドであるヒドロコルチゾンの合剤で、抗生物質の抗菌作用でアクネ菌を抑え、同時にステロイドの抗炎症効果で早く炎症を鎮める、2つの薬のいいとこ取りをしたいわゆる合剤です。
まず、オキシテトラサイクリンですが、テトラサイクリン系の抗生物質で飲み薬としてはその副作用が大きく、通常の使用にはあまり用いられてはいません(12歳以下の小児には他に治療薬のない場合に限り使用が認められています。)
しかし、その抗菌作用は非常に広く、カンジダやリケッチャ、マイコプラズマにも効果を示し、誘導体のドキシサイクリン(ビブラマイシン)はその広範囲な抗菌作用により、現在も飲み薬として広く用いられています。
また、すでに、クリンダマイシンのところで書きましたが、欧米では耐性菌のために効果の上がらないマクロライド系及び、リンコシン系抗生物質にかわり、オキシテトラサイクリンはニキビ治療薬として広く塗り薬として使われています。
① 赤ニキビも治療可能
② 抗菌薬がアクネ菌を抑える
③ ステロイドが炎症を早く抑える
④ 短期使用では強い副作用はでない
以上の特徴のある使いやすい良い塗り薬ですが、すでに耐性のあるニキビ菌も増えてきていますので慎重な使用が重要です。
決して新しいニキビ治療薬ではありませんが、その分安心して使えるお薬です。
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