ステロイド製剤の塗り薬(その2)デルモベート各製剤の特長と使い分け

製剤

デルモベート(一般名 クロベタゾールプロピオン酸エステル)ですが

軟膏剤、クリーム、ローションと3種の製剤が販売されています。


使い方

軟膏剤はじゅくじゅくした箇所に

クリームは乾燥した箇所に

そしてローションは頭に

塗る部位による使い分けがされています。




成分

①軟膏

ポリソルベート、プロピレングリコール、白色ワセリンの3種が含まれています。

量的にはほとんどが白色ワセリンでデルモベートを油に溶解させた処方とされています。 成分はほとんどが油(ワセリン)ですので、水や空気を遮断して皮膚表面のジュクジュクした箇所を保護しながら薬を浸透させます。


②クリーム

モノステアリン酸グリセリン、セトステアリアルコール、サラシミツロウ、プロピレングリコール、クロロクレゾール、pH調整剤と6種類の添加剤で構成されており、乳化により浸透力のアップが図られており、乾燥した皮膚に塗っても薬が浸透しやすいように工夫されていますが、界面活性剤(刺激性がある)をふくむので、ジュクジュクした場所には使えません。


③スカルプローション

カルボキシビニルポリマー、イソプロパノール、水酸化ナトリウムの3種の成分でできておりイソプロパノールにデルモゾールが溶解し、カルボキシビニルポリマーで粘性をもたせています。


粘り気はありますが液体で広範囲に塗りやすい製剤です。 主に頭皮に用いられます。




最後に

塗り薬は一旦水に溶解してから皮膚を通過すると考えられており油のまま皮膚を通過することはありません。


そのため、お風呂あがりに塗り薬を塗るのが良いとされる理由の一つに肌が水和しているからというのがあります。


もちろん塗り薬はお風呂に入るととれてしまうので、お風呂上りに塗った方がよいというのもあります。


薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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