ステロイド製剤の塗り薬(その4)アンテベートって良い製剤?

アンテベートとは

ステロイドの外用剤で最も効果が強いのは デルモベート 。その次がこのアンテベートでした。  


製剤

アンテベートも デルモベートと同様に 軟膏剤、クリーム剤、ローション剤が発売されています。


①軟膏剤

脂溶性の添加剤 スクワラン、ゲル化炭化水素、 パラフィン、白色ワセリン


全て油ですが、性質のすこしづつ異なる油を組み合わせています。


②クリーム剤

 脂溶性の添加剤 セタノール、スクワラン、白色ワセリン

界面活性剤   ポリオキシエチレンセチルエーテルとモノステアリン酸グリセリン

乳化安定剤   プロピレングリコール

保存剤     パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

pH調整剤    無水リン酸一水素ナトリウム、クエン酸水和物   


全ての添加剤で複数のものを組み合わせて使っていますね


③ローション剤  

脂溶性添加剤   オリブ油、セタノール、ステアリン酸、軽質流動パラフィン、メチルポリシロキサン

界面活性剤    ポリソルベート60、ソルビタンセスキオレイン酸エステル

乳化安定剤    プロピレングリコール

水溶性高分子   カルボキシビニルポリマー、ジイソプロパノールアミン、

保存剤      パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

こちらも複数のものを組み合わせて使っています。


デルモベートは単純でわかりやすい処方を使って作られていましたが・・・・・・・・


上記は覚える必要はないですが、見慣れない人には何のためにこんなにたくさんの添加剤が入っているのか不思議な気持ちになりますよね


最後に    

すべての製剤において、デルモベートに比べアンテベートは 複雑な処方系の 製剤でした。


 個人的には単純で添加物の少ない処方系が良い処方系だと考えていますが・・・・・・・・


良い製剤かどうかを決めるのは我々製剤技術者ではなく皆さんですよね・・・・・・・

薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

0コメント

  • 1000 / 1000