ステロイド製剤の塗り薬(その11)酢酸ヒドロコルチゾン(単独ではあまり使われない Ⅴ郡)

 ステロイド製剤(塗り薬)の強さのランクⅤ郡に属する酢酸ヒドロコルチゾンについてです。  


ステロイド製剤の塗り薬(皮膚科)の強さは5段階に分類されています。


製剤について

 弱い効果(V群)に分類される酢酸ヒドロコーチゾンの製剤には、オイラックスHクリームやテラコートリル軟膏 及びエキザルベがあります。


 これらはいずれも 組み合わせ製剤(配合剤)で 単独の製剤ではありません。



オイラックスHクリーム

  オイラックスHは クロタミトン(かゆみ止め)と 酢酸ヒドロコルチゾンを混ぜてあります もともとノバルティスファーマ社の製品でしたが現在では日新製薬からクリーム剤のみが販売されています。

 湿疹、皮膚の炎症を抑える。皮膚掻痒症や虫刺されにも使われます。

 


テラコートリル軟膏

   テラコートリルは オキシテトラサイクリン(抗生物質)と酢酸 ヒドロコルチゾンを混ぜてあり 陽進堂から軟膏剤のみが販売されています。

  やけどなどの2次感染症の防止や、深在性の皮膚感染症などに用いられます。 

  傷口によく用いらあれるため、現在商品は軟膏剤のみです。


エキザルベ

  エキザルベは 混合死菌浮遊菌(肉芽形成促進剤)と酢酸 ヒドロコルチゾンが混ぜてあります 

 赤ちゃんのおむつかぶれなどにも 使用されます。 このランクになると 副作用は少ないですが、赤ちゃんへの連続使用は、2週間に制限されており 長期の連続使用は危険です 。


 以上の配合剤はすべて酢酸ヒドロコルチゾンを用い ており皮膚科ではよくつかれます。 しかし、単独で塗り薬(皮膚科)として酢酸ヒドロコルチゾンは使われず、現在単独では塗り薬(皮膚科)の商品はありません。

 

 


最後に

 効果の表とともに、繰り返しますが ステロイドはあくまで対症療法にすぎません 根気強く、脱ステロイドに向けた努力を続けましょう。

 

薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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