ロキソニン™錠60mgを例に錠剤のつくり方をみてみよう!

ロキソニン™錠(第一三共、下図参照)を選んだ理由は製法が簡単で説明しやすいから。




ロキソニン錠は上の写真のように薄いピンク色をしている。  三二酸化鉄(色素)が処方中に少量含まれており、わざとピンク色に着色がされている。


重さは250mgで、直径は9.1mm。


有効成分のロキソプロフェンは60mgしか入っていないので、残りの190mgは固まりやすいようにと重量調整の目的で添加されている。  


ちなみに、飲みやすい錠剤の重さは180mg~250mg、大きさは直径8~9mmとされている。(大きすぎる錠剤は飲み込みにくく、小さすぎる錠剤は指でつかみにくい)


重量調整のための添加剤の殆どは乳糖。


錠剤は水と接触すると瞬時に壊れるように水膨潤性の高分子、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが添加されている。


 つまり、コップ一杯の水と一緒に胃の中に運ばれた錠剤は高吸水性ポリマーが水を含み形が壊れて中のロキソニンが胃で放出される。


ロキソニン™錠の場合、粉末は混ぜてから下の図の様な機械で瞬間的に大きな圧力をかけて形を整える。




ロキソニン™錠を例に用いたのは、粉末を混ぜて圧力を加えるという単純な製法なので、説明がしやすいからです。


ステアリン酸マグネシウムが錠剤に少しだけ入っているが、なぜ入っているのか私も理由がよくわからない???


しかし、大日本住友製薬でもほとんどの錠剤に少量のステアリン酸マグネシウムが添加されており、これを添加すると錠剤をつくりやすくなる。


先輩に理由を何度も聞いたが、だれも答えられず「魔法のステマグ」という言葉を教えてもらった。


最後に多くの錠剤は苦いため、フィルムコーティングが施されているがロキソニン™錠はそのままの錠剤である。


薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

0コメント

  • 1000 / 1000