コーティングって何のため?

検索すると光に安定なように、湿気につよくなるようになどと書いてある。


全部間違いである。 有効成分のにが味をなくす為。


コーティングの目的はこれ以外にはない。  (腸溶錠など一部特殊なものは除く) 


現在使われている錠剤の多くは(60%以上)フィルムコーティングがされている。

薬というのは苦い。  ロキソニンのように苦くないものもあるがむしろ例外である。




昔は、糖衣錠という選択肢もあった。  しかし糖衣錠は丁寧に何重にもショ糖を錠剤に巻き付けるという工程が必要でそのため製造が数日間~1週間に及ぶこともある。


8時間あれば全工程が終了するフィルムコーティングに完全に置き換えられていった。


錠剤のコーティングは下の写真のような機械を用いて行う。


現在コーティングに使われている高分子はほぼ100%ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)である。  さらに日本ではほぼ100%信越化学のTC-5™が使われている。


コーティングは錠剤を円筒形の筒を回転させて水に溶かしたTC-5™を吹き付けて行われる。

 

この際、TC-5™の水溶液に酸化チタンや、色素を加えてコーティングすることで光に対する安定性が向上するが、それを目的にコーティングをするわけではない。


フィルムコーティングの目的は錠剤の苦味を消すためである。  

安定性の向上ならもっと安価で、もっと有効な方法がたくさんある。 


フィルムコーティングした錠剤は胃の中で崩れて有効成分を放出までの時間が遅くなる。 


有効性を犠牲にしてまでなぜコーティングをするのか?


一度コーティング前の錠剤をなめてみるとすぐに理解できるのですが。。。。。。( ´艸`)






薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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