口腔内崩壊錠(OD錠)ってなあに?
本日は、口腔内崩壊錠、速溶解錠、速溶錠、OD錠、D錠などいろいろな呼び方があるけどこれらの錠剤ってどんな錠剤かについて解説しよう。(本文中では口腔内崩壊錠に統一)
錠剤はコップ一杯の水と一緒に飲むように設計します。
錠剤の中に吸水性の高分子を混ぜて、水と接触すると膨張(膨潤)して錠剤としての形が壊れるように設計します(崩壊現象と呼ぶ)。
崩壊した錠剤から有効成分が放出され水の中に溶けだす。
上記の現象は錠剤を水と一緒に飲むことで胃の中で起こります。
以上、普通の錠剤の場合
口腔内崩壊錠の場合
口の中の唾液で形が壊れるように設計する。
お菓子のラムネを想像すると理解しやすいかも?
つまり、水と一緒に飲まなくても口の中で形が壊れ有効成分が溶け出す。
なぜ最近口腔内崩壊錠が増えているのか?
2017年1月の厚労省による人口統計調査結果により、日本人の死因の第3位は誤嚥性肺炎という病気になった。
誤嚥性肺炎は細菌による感染症が原因となって起こる肺炎のこと。
誤嚥とは飲み込む力が弱くなった老人が、消化管ではなく肺(呼吸系)に食物を間違えて飲み込んでしまうこと,
間違えて呼吸器に入った食物は腐って細菌が繁殖する。
食べ物でさえ飲み込めない老人に複数の錠剤を一度に飲ませるのは大変!!!
そのため、口の中で形が崩れる錠剤が普及してきています。
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