急速に進歩している吸入剤について(その2)
今回はその2として吸入のステロイド剤の中での最も古いタイプであるキュバール™についてです。
吸入のステロイド剤にはエアロゾル製剤とドライパウダー製剤とがあります。
キュバール™はエアロゾル製剤です。
エアロゾル製剤とは殺虫剤などにも使われるように、液体の有効成分を気体と一緒に押し出してあげる製剤のことです。
ドライパウダー製剤は固体の有効成分を乳糖などの添加物と混ぜて細かい微粒子状(ドライパウダー)として一定量を吸い込むタイプの製剤です。
エアロゾル製剤であるキュバール™は噴霧システムがついているために使い方は簡単である。
ただし、従来のエアロゾル製剤よりも細かい粒子径(1.1μm)のエアロゾル製剤として肺の深部にまで到達可能なように設計されている。
このため、有効成分のベクロメタゾンプロピオン酸エステルの噴霧量は従来の製剤の半分量で同じ効果を示す、吸入剤となった。
つまり、半分の量で従来と同等の効果を示すことにより、副作用の強いステロイドへの人体の暴露を減少させることに成功した製剤となった。
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