急速に進歩している吸入剤について(その13)
本日は吸入剤 その13 ドライパウダー吸入器(dry powder innhaler:DPI)の説明です。
DPIはドライパウダーを吸入するデバイスなので有効成分は固体です。
昨日紹介した
加圧式定量噴霧吸入器(pressurized meteredose Inhaler;pMDI)
も
ソフトミスト吸入器(soft mist inhaler;SMI)
どちらも有効成分は液体でした。
ドライパウダー式噴霧器
① ディスカス 例 アドエア™ディスカス
外観は以下の図参照
使い方は
1)レバーをカチッと音がするまで開くと中のブリスターが破れ薬剤がセットされる
2)マウスピースを加え、強く深く息を吐いてから「スーッ」と息を吸い込みます。
3)最後に必ずうがいをします。
アドエア™に含まれる添加物は乳糖だけで、粒子径の整った有効成分を含むドライパウダーを吸い込むことで効果を発揮します。
② タービュヘーラー 例 シムビコー™タービュヘラー
外観は以下の図参照
使い方は
1)キャップを外してまっすぐ容器を立て
2)赤いダイヤルをカチッと音がするまで回し(薬剤のセット)
3)強く深く息を吐いてから「スーッ」と息を吸い込みます。
4)最後に必ずうがいをします
シムビコート™に含まれる添加物は乳糖だけで、粒子径の整った有効成分を含むドライパウダーを吸い込むことで効果を発揮します。
③ 吸入カプセル 例 スピリーバ™吸入カプセル
外観は以下の図を参考にしてください。
上記カプセルをハンディヘラーと呼ばれる容器にセットして吸入します。
使い方は
① アルミのシールを破り、カプセルを1個取り出します
② ハンディヘラーの容器の上の部分(ハンディヘラーと書かれた蓋)を開きます。
③ カプセルをセットしたら蓋を閉じます。
④ 強く深く息を吐いてから緑色のボタンをおして「スーッ」と息を吸い込みます。
⑤ 最後に必ずうがいをします。
スピリーバ™カプセルに含まれる添加物は乳糖とステアリン酸マグネシウムで、乳糖を用いて粒子径の整った有効成分を含むドライパウダーを作り、ステアリン酸マグネシウムを加えてドライパウダーの流れを良くしてカプセル製造を安定させています。
④エリプタ 例 レルベア™エリプタ
外観は以下の図を参考してください。
使い方は
① カチッと音がするまで下図の青いカバーを開ける
② 強く深く息を吐いてからマウスピースをくわえ「スーッ」と息を吸い込みます。
③ 最後に必ずうがいをします。
レルベア™エリプタに含まれる添加物は乳糖とステアリン酸マグネシウムで、乳糖を用いて粒子径の整った有効成分を含むドライパウダーを作り、ステアリン酸マグネシウムを加えてドライパウダーの流れを良くして1回の量を安定させています。
以上多くのタイプの吸入器が発売されています。
製剤の本体である有効成分を含むドライパウダーはほぼ同じ処方、製法で作っていると思われますが、容器の工夫がこの分野の成長分野で、日本は大きく出遅れています。
0コメント