泌尿器科で使う薬、簡単にまとめてみた!(後編)

泌尿器科で用いる薬今日はその後編です。

前篇では畜尿障害の薬について紹介しました。


畜尿障害の起こる原因は過活動膀胱で、主に抗コリン薬が使われます。


前篇では触れませんでしたが、最近ではβ3遮断薬であるベタニス(ミラベクロン)錠もよく使われるほか、生活習慣の改善(食生活)が不十分な場合便秘の薬も処方されます。


本日は、排尿障害のお薬でその主な原因は前立腺肥大症で主にα1遮断薬が用いられます。


ユリーフ™錠

一般名

シロドシン

用法、用量

4mg/回 2回/日(朝、夕食後)

製剤

2mg錠、4mg錠、OD錠2mg、OD錠4mg

重要な基本的注意事項

射精障害、起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用

重大な副作用

失神、意識不明、肝機能障害、黄疸



ハルナール™D錠

一般名

タムスロシン™塩酸塩

用法、用量

0.2mg/回  1回/日

製剤

D錠0.1mg、D錠0.2mg

重要な基本的注意事項

起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用

重大な副作用

失神、意識不明、肝機能障害、黄疸



フリバス™錠

一般名

ナフトピジル

用法、用量

25~75mg/回  1回/日

製剤

25mg錠、50mg錠、76mg錠

OD錠25mg、OD錠50mg、OD錠75mg

重要な基本的注意事項

起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用

重大な副作用

失神、意識不明、肝機能障害、黄疸


ミニプレス™錠

一般名

プラゾシン塩酸塩

用法、用量

1.5~6mg/回  2~3回/日

製剤

0.5mg錠、1mg錠

重要な基本的注意事項

起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用

重大な副作用

失神、意識不明、狭心症



ハイトラシン™錠、バソメット™錠

一般名

テラゾシン塩酸塩

用法、用量

0.5~4mg/回  2回/日

製剤

0.25mg錠、0.5mg錠、1mg錠、2mg錠

重要な基本的注意事項

起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用、アレルギー体質の患者には慎重投与

重大な副作用

失神、意識不明、肝機能障害


エブランチル™カプセル

一般名

ウラピジル

用法、用量

15mg/回  2回/日

製剤

15mg錠、30mg錠

重要な基本的注意事項

起立性低血圧、めまい等(車の運転は避ける)、降圧剤等の併用、アレルギー体質の患者には慎重投与

重大な副作用

肝機能障害



最後に

α1遮断薬の主な副作用は起立性低血圧症(たちくらみ)および易疲労性、頭痛、逆行性射精(精液を膀胱に射精しってしまう)などがあります。


最近では、前立腺細胞内でのみテストステロンの作用をブロックするアボルブ™カプセル(デュタステリド)もよく用いられます。


また前立腺肥大の患者さんには、マイスリーやレンドルミンなどの短時間作用型(2~5時間)の睡眠薬を活用して睡眠を安定させる薬がよく処方されます。


また漢方薬として八味地黄丸や牛車腎気丸なども用いられます。

薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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