新型コロナの治療薬ってなんでまだ???


一般的な話しですが、新薬の開発は10年の歳月と1000憶円のお金がかかると言われています。


新型コロナのような緊急を要する薬の場合、開発スピードはあがり、FDAや厚労省も異例の速度で承認をするでしょう!


それでも3年~5年はかかるでしょう!


理由はヒトでの安全性を確保してからでないと承認はされないからです。


富士フィルムのアビガン™やギリアド社のレムデシビルが脚光を浴びていますが、理由はすでに商品として販売されているか、商品化直前の薬だからです。


臨床試験において厳格に条件設定をして、母集団を推測しても、あくまで統計学上の数字に過ぎません。


多くの患者が厳密な条件設定(食事の影響、年齢、性別など)もなく、飲んだり飲まなかったり、併用薬への対応も不十分だったりしても


母集団はこちらなのです。


新型コロナに用いた場合のヒトでの安全性が十分に予測可能なデータの蓄積は絶対に必要です。


新規化合物を商品化する場合怖いのは予想外の副作用です。


例えば、アビガン™の場合富士フィルムは当初、タミフル™に変わる抗インフルエンザ薬として開発を進めていました。


しかし、妊婦に用いた場合子供に奇形が生じる可能性の高い化合物であることが、判明してその使用方法が著しく制限された形で承認されました。


ただ、妊婦以外のヒトでの安全性データの蓄積は、効果さえはっきりさせれば2020年中にも世界を救う薬となりうることを示しています。



最後に


新型コロナのように遺伝子配列の全決定されたウィルスに対する薬の開発はほぼルーティン業務で進めることが可能です。


さらに感染動物モデルまで作られているので合成⇒ in vitro(試験管内)試験 ⇒ in vivo(動物)試験 ⇒ 臨床試験


最も開発の容易なタイプの薬であると言えます。


それでも、ヒトでの安全性の確立に3年~5年の大規模な臨床試験が必要です。


薬の千夜一夜物語 漢方薬編

ヨーロッパでは漢方薬のようにハーブを処方箋薬として使います。 インドにはアーユルベーダを利用した医学があります。 日本の漢方医学は中医学とは異なり西洋医学の考え方を織り込んだ漢方薬です

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